【感想文】ザ・ゴール
前回本の感想文を書いていてちょっと思うところがあったんですが、まだ自分の中できれいにまとまってないのでもう一度別の本で感想文を書いてみようと思います。
本日の課題図書はこちら。
- 作者: エリヤフ・ゴールドラット,三本木亮
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2001/05/18
- メディア: ペーパーバック
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1984年アメリカで発売以来、発行部数累計は250万部を超えているベストセラーのビジネス書。
「日本人に『ザ・ゴール』に書いたような全体最適化の手法を教えてしまったら、貿易摩擦が再燃して世界経済が大混乱に陥る」という理由で、17年もの間日本での出版だけが認められなかった。いわば「幻の名著」。
私は全然知らなかったんだけど、たまたま読んだ雑誌でこんな風に紹介されてたので読んでみました。
感想文の書き方は前回と同じ。①何が書いてあったか、②そこから何を学んだか、③それをどう活かすか、で書いていきます。
では早速。
何が書いてあったか
主人公のアレックスは工場の所長。
3ケ月で経営を立て直さないと工場を閉鎖すると言い渡され、恩師のジョナに助言を求めながら、工場の各担当者とうんうんうなりながら解決策を導き出し改善に向かっていくお話。
続いて、そこから何を学んだか
ここからが難しい。
工場のラインにかかわったことが今までの人生で全くないので、読んでいて内容すべてが学びと言えば学びだった。
ただ、自分と関わりが薄すぎてピンと来ない。
ジョナ先生の助言も的を得ていると思うし、実際にアレックスたちはそれを元に工場の経営を改善させたんだけど、現実世界でもこんなうまくいくんかな、と思っちゃう。
まぁ要するに他人事って感じ。
だから、何を学んだかを書こうとするとどうしても抽象的になっちゃう。
なので途中から頭を切り替えて「自分に活かせるところはどこか」という視点で読んでみた。そして見つけた。
私がフォーカスした、この本からの学び
主人公アレックスが経理担当のルーと話しているシーン。
部門全体の改善を話し合うがうまく議論にならず、売掛金を4日早く回収できるようになるというレポート改善に論点を持っていこうとするルーの話に苛立つ主人公。
「ルー、たとえば、未収の売掛金を4日分回収したとしよう。それで、どれだけスループットや在庫や経費の改善につながるんだ」
「(中略)4日分のキャッシュだからと言って馬鹿にはできません。部門全体を改善するには小さなステップを数多く踏まなければいけないからです」
広い視野で費用対効果を考えようとする主人公は、目先のことにとらわれているルーの話に違和感を感じてしまいます。主人公はきちんと話をして、
小さな改善は数多く必要だが、目先の状況の改善策だけで満足していればいいということにはならない。何をすべきか慎重に選んで、それに努力を集中させなければならない。
ということを伝えていく。やがてルーも主人公の求めているものを理解し、
「売掛金の回収はどうすべきなのか自分でもよく分かっていることなので、どうしてもそちらに気が回ってしまうのですが、他のところはどうも…(怖気づいてしまう)」
これ、私もよくあります。
末端層として仕事をしていると、現場のことばっかりになる。あのツールがどうこう、ここのフローがどうこう、こういう案件はどうこう…。そういう細かいところばっかり気になる。で、上長に言う。ここのところこうしたらもっとやりやすくなるんですよ、って。でも大体は何も変わらない。
それは上長にやる気がないんじゃなくて(もしかしたら本気でやる気のない人もいるかもしれないけど)、部門全体、会社全体で見たときに、そんな小さい話に手間かけてられないってことなんだ。
もっと、状況の根本原因をつきとめて話を持って来いってことなんだね。
さて、ではそれをどう活かすか
自分に落とし込める部分は見つけられたので、あとはこれをどう活かすかを考えてみます。
先述の通り、「状況の根本原因をつきとめて話を持って行く」ってこと。
ただし、自分のよくわかってる目先のことばっかりに流されずに、とは言っても現場で実際に作業してるとついついそういう細かいところにばっかり目がいってしまうので、それはもうしょうがないと割り切ろう。
でも優先順位をつけかえることはできる。
今までは、簡単に改善できるところこそさっさとやっちゃうべきと思ってたけど、今後は、より努力を集中すべきところはどこかを見つけて、そこから最優先でやっていくこと。それなら末端層の私でもできる。
うん、そこが活かすところだ。
この本の主人公の言う通りなんだけど、そして世間一般では常識とも言える話なんだけど、どこにフォーカスするかって大事だなって思います。