歳の差育児もなかなかいいもんだ
昔、何かのドラマで見たシーンを今も覚えています。
二人目不妊に悩む母親が、不妊症外来の診断を受けている場面。
先生がカルテを見ながら「上の子は今度の4月で小学校入学でしたね。もういよいよ頑張らないと、後がないね」とみたいなことを告げるのです。
そのシーンをテレビ越しに眺めながら、あ、6歳差って兄弟としては歳が離れ過ぎなんだって知りました。
あくまでもそのドラマの中での話ですが、二人目を願っても授かれないまま上の子が6歳を迎えていた私は、今も忘れられないくらいその言葉にショックを受けたのでした。
縁あって、いまは二人の子どもに恵まれ今絶賛お母さんをやっています。
上の子は今年10歳小学四年生、下の子は3歳。その差7年。結構年の離れた兄妹だと思います。
上の子を産んだときは、私もまだ無鉄砲というか考えなしというか、とにかく子育てなんてさっさと終わらせて、元気なうちに自分の時間もしっかり確保するぞーなんて思ってました。
3学年差は大変だと聞いてたので、まぁ2歳差くらいでもう一人産んで、7~8年くらい集中して子育てしたらいいよね、的な。
そんな甘い見通しはこれっぽちも通用せず、予定の2年を過ぎても二人目の顔は見られませんでした。
確か3年目の頃から「二人目は?」の質問を受けるようになり、それが5年目には「一人っ子はかわいそうよ」という言葉に。
願っても、叶わないことはあるのだなと一人涙してすっかり諦めた7年目。本当にあっけなく、娘が産まれました。
7年のうちにすっかり衰えた私の体と体力に、新生児のお世話はそれはそれは大変で、でも願い続けて授かった念願の我が子の可愛さに支えられ、今日まで無事に生かすことができているのだと思います。
久々の新生児は、とても可愛い。とにかく可愛い。なんだかもう孫の世話をしているようです。
どこか、一歩下がって落ち着いてお世話をすることができるのですよね。
単に二人目で慣れもあるのかもしれないけれど、こんな風に冷静に子育てができる自分が信じられない思いです。
そして息子。赤ちゃん返りもなく、赤ちゃん相手に嫉妬することもなく、とても優しいお兄ちゃんです。
おそらく最初は妹のことを可愛い小動物くらいにしか思ってなかった。嫉妬の対象とは思いもしなかったに違いありません。
息子が余裕を持って娘に接しているさまを見ていると、歳の差があって良かったのかもしれないなと心底思います。
もちろん内心、やっぱり2歳差くらいで二人目を生んで、二人ともころころした赤ちゃん同士で遊ばせてあげたかったなぁなんて思うけど、わが家の場合はやっぱり7歳さがベストだったんだろうな。
妊娠、出産って、全然思った通りにいかない。
2歳差で産みたいと思っていた私は、そうならない現実にボコボコにへこんでいました。
周囲の人に話を聞くと、当時の私と同じく、兄弟を生むなら2歳差くらいでって人も多いけど、もしも願った通りにいかなくても、こんな風に結局それでうまくいっている家庭もあることを知ってほしい。
昔の人は言い得て妙で、こどもは授かりもの。一番いいタイミングで産まれてきてくれるのだと伝えたいです。